中小企業でもSNSを活用したマーケティングに力を入れる会社が増えてきています。
でも、普段私が経営者様にSNSに関するサポートをさせていただく中で
「SNSを使って何ができるのかわからない」
「副業人材に何を任せればいいかわからない」
「どれくらいの期間がかかるのかがわからない」
このようなお悩みをお持ちの経営者の方が多いように感じます。
今回は、副業人材を応募する前に自社でやっておくべきことを、3つの視点から解説します。
目次
①SNS活用で到達したい目標を明確にする
まず、SNS活用で成し遂げたい到達目標を明確にしましょう。
企業側のSNS活用における目的が明確でないと、そもそも副業人材に何を任せたらいいかわからず、人選にも困る、という事態が生じるからです。
すると、「売り上げを上げたい」「事業を拡大したい」という目的が出てくるでしょう。
そこで、もう少し解像度を上げてみましょう。
売上を上げ、事業を拡大するためには、SNSを活用して具体的にどのような施策が必要でしょうか。
目標に応じた、SNSの活用法
目標に応じた、具体的なSNSの活用法を紹介します。
目標 | SNS活用の目的 |
---|---|
自社の商品をもっとたくさんの人に 知ってもらいたい | 認知の拡大 |
リピーター客を増やしたい | 既存顧客との信頼構築 |
広告運用をより効果的に行いたい | 広告リターゲティングに活用 |
これはあくまで一例です。
自社の現状課題を分析し、その課題を解決するためにSNSをどのように活用していきたいのか。
これを明確にすることが、副業人材を募集する前のファーストステップです。
②副業人材に任せる部分を明確にする
SNSを活用して成し遂げたい目標が明確になったら、次は自社で力を入れて行う部分と、副業人材に任せる部分を明確にしましょう。
SNS活用におけるやるべきことは膨大
SNSの活用と一口に言っても、その内容は膨大です。
具体的に、Instagramを例に見ていきましょう。
- 投稿案の作成
→いつ、どんな投稿をするのかといった全体計画の作成 - クリエイティブの制作
→投稿する画像やイラストの作成 - キャプションの作成
→投稿する際のメッセージ作成 - ハッシュタグ選定
→投稿時にどのハッシュタグをつけるか - フォロワーとのやり取り
→いいね・DMへの返信など - 広告運用
→月額宣伝広告費の算出、広告のクリエイティブ、配信設定 - 投稿の分析・改善
- キャンペーン施策
→プレゼント・モニター・アンバサダーなど - インフルエンサー施策
→インフルエンサーの選定・アポ・打ち合わせなど
これらはまだまだ一例です。
投稿1つとっても、フィード(通常)投稿、ストーリーズ投稿、リール投稿、ライブ配信、IGTV配信・・・など様々な種類があります。
これらを通常業務に追加する形で自社の社員で行うことは、非常に難しいことがよく伝わったかと思います。
ましてや、年単位など、中長期での運用となれば、「SNS運用を継続する」という面においてさらに難易度は上がります。
だからこそ、自社で行う部分と、副業人材に任せる部分をあらかじめ明確にしておくことが、非常に大切なのです。
③人材に求める方向性を決める
中長期的に、自社と共に伴走してくれる副業人材を求めるのか、スポット的に関わって集中的に課題解決をしてくれる副業人材を求めるのかを決めましょう。
中長期的に伴走してくれる副業人材を求める場合
中長期的な伴走を副業人材に求めるのであれば、社内にSNS運用チームを立ち上げ、社員+副業人材で役割分担をし、運用していく体制を整える必要があります。
どのような目的でSNSを運用する上でも、社員と副業人材が共通認識を持って運用することが非常に大切だからです。
特に、副業人材にとっては、あなたの社内のことはよくわかりません。
日頃からコミュニケーションをしっかりととり、共通認識を持っておく必要があります。
確かに、コミュニケーションコストの面から、副業人材に丸投げしてしまいたい気持ちもわかります。
しかし、先ほどSNS活用における業務内容は、非常に膨大であることをお伝えしましたが、それは副業人材にとっても同じこと。
それぞれが得意な分野で力を発揮しながら運用することがとても大切です。
【事例1 長野県 新築戸建・アパート・介護施設等の販売施工】
- 募集業務内容
競合他社が成果を上げた予約制のイベントや、SNSでの知名度向上では効果が出なかった。取組みの検証とSNSでの新たな顧客獲得を一緒に考えて欲しい。 - 契約人材概要(30代/男性/神奈川県在住)
月額150,000円(5,000円/時×30h稼働) - 具体的な実行内容
Instagramを使ったブランディング及び集客支援
ターゲットユーザー、ペルソナ策定
競合他社比較や自社の強み策定
スポット的にサポートしてもらう副業人材を求める場合
ここでの副業人材活用の目的は、将来的に自社の社員のみでSNSの運用ができるようにする、ということです。
自社で困っている課題を明確にした上でアドバイスをもらい、日常のSNS運用方法について社員教育をしてもらうイメージです。
【事例2 兵庫県 海外旅行保険会社向けスーツケース修理事業】
- 募集業務内容
日々のECサイトやSNSへのアクセス状況を分析し改善策を考え、アドバイスをお願いしたい。 - 契約人材概要(30代/男性/神奈川県在住)
月額100,000円(5,000円/時×20h稼働) - 具体的な実行内容
会社全体の把握
クラウドファンディングの内容のご提案
実行前のPR活動、実行中のページアップデート
副業人材による支援募集前にやるべきこと3選
①SNS活用で到達したい目標を明確にする
②副業人材に任せる部分を明確にする
③人材に求める方向性を決める
ここまで上記の3つについて解説をしてきました。
これら3つのことを踏まえて自社でSNSの活用について十分に検討する。
その上で、副業人材の応募をすれば、人選基準が明確になり、人選に迷うことがかなり少なくなるでしょう。
(イラスト|freepik.com)
投稿者プロフィール
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(株)MARKELINE 代表取締役
株式会社 ユナイテッドアニマルズ &WAKE事業部→2021年からJOINSに参画。自身もJOINSを通じて複数企業をサポートする人材として活躍中。情報発信を通じて“しなやかな働き方”を目指す副業人材と、副業人材を求める中小企業の架け橋となりたい。LINE Green Badge取得(LINE公式アカウント認定資格/広告運用認定資格)/(株)Maneql認定LINE公式アカウント・Lステップコンサルタント/SNS運用サポート・導線設計
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