“ゴールを握る”とは

ゴールを握るってどういうこと?

ざっくり

いつまでに、何を、どのくらいやるのか、

約束すること

ゴール(目標)とは、目的地+スケジュール

ゴール(目標)とは、目的地(手に入れたいこと、実現したい状態)とスケジュール(どれくらい時間をかけるか)を具体化したものです。多くの皆さんが経験的に理解されているとおり、ビジネスの場面では特に、どこを目指してその仕事に取り組むのか(何を、いつまでに、どのくらいやるのか)をしっかり設定することが大切です。

「握る」の意味は、「解像度を上げる」+「合意する」

(1) ゴールの解像度を上げる

ゴール(何を、いつまでに、どのくらい)を実現した時、自分たちはどんな状態になっているか、頭の中に映像が浮かぶくらいに、具体的な言葉にしていきます。そのプロセスを、ここでは「解像度を上げる」と呼ぶことにします。

その仕事やプロジェクトが生じた背景や、その成果を活かして何をしようとしているか。ひいては自分たち(会社や組織)が、その土地で、どのような価値を創りたいと考えているか。

そんな「文脈」を改めて確認してみると、これから取り組むことの仕上がりイメージをはっきりさせる(解像度を上げる)ための材料になるでしょう。

(2) ゴールを合意する

ゴールの解像度が上がったら、そこを目指すことをメンバーで「合意」します。合意する際のポイントは2つあります。

チーム全員が、同じ絵(ゴールに到達した姿)を思い浮かべているか確認する

自分だけが鮮明にゴールイメージを描けていても、他のメンバーがそうでなかったら、「握る」ことができません。各メンバーのアイデアや感じていることをチームミーティングなどで共有しあいながら、全員が同じゴールイメージを持てているか、丁寧にすりあわせましょう。

特にリモートワークが普及してきた今では、皆が同じ絵を思い浮かべられているか確かめる方法として、会話の内容を文字や図で「見える化」しながら会話を進めることも有効でしょう。

ゴールの難易度を正しく理解して、「達成水準」と「期限」を約束する

目指そうとしているゴールは、どれくらい難易度が高いものなのか。その仕事に詳しい(経験がある)メンバーがいれば、その知恵も借りながら、「今のチームの実力だと、○○くらいまでのことができそうで、それには○○くらいの時間が必要」という相場観のようなものを確認できるとよいでしょう。

そのうえで、具体的に、現実的に、「いつまでに、何を、どのくらい」実行するのか、「達成水準」と「期限」を約束します。

ゴールは、走りながら変わることもある

しっかりとゴールを決めて、実際に走り出してみると、順調に行かないことも当然あります。むしろ想定通りに行かないことのほうが多いくらいです。よくよく話を聴いてみたらこんな事実が判明した、少し動いてみたらこんな壁にぶつかった、なんてこともあるでしょう。

大切なのは、このように「ちょっと思っていたのと違うな」と気付いた時に、

  • その状況や事実を、タイムリーにメンバーと共有すること
  • その後の進め方やゴールを柔軟に調整して、メンバーで合意しなおすこと
  • そうなる可能性があることを、あらかじめチームとして想定しておくこと

そして、そのような事態に備えて、いつでも気軽にコミュニケーションをとれるチームの関係性や雰囲気をつくっておくことです。想定外のことがあっても、臨機応変に、みんなで一緒に「ゴール」をアップデートしていけるチームが理想ですね。

– 副業プロ人材とのチームでゴールを目指す –

投稿者プロフィール

岸 秀一朗
岸 秀一朗
パイオニア→三菱総合研究所→現在はソニーグループで組織開発/人材開発に携わる。シニアマネジャー。2020年~2022年、副業でJOINSに参画。組織を越えて、“個”として働くことに一歩踏みだす皆さんを全力で応援。DDIファシリテーター(コーチング)、キャリアカウンセラー(CDA)、ワークショップデザイナー。