目次
アンコンシャス・バイアスって何?
アンコンシャス・バイアスの影響を受けている行動の例
アンコンシャス・バイアスを直訳すると、「無意識の偏見」。
例えば職場で、次のようなことはありませんか?これらの行動にはすべて、アンコンシャス・バイアスが潜んでいます。
自分の経験や、過去の実績に倣った仕事のやり方を求める
「ふつうは○○だ」、「みんな○○している」という言葉をよく使う
プライベートを優先する社員は、昇格に興味がないと思う
なぜアンコンシャス・バイアスが危険なのか?
自分の偏ったものの見方を自覚しないまま会話をしてしまうと、相手の意欲を低下させてしまったり、不快感を醸成してしまったりする危険性があります。
ちょっとしたズレや違和感が積み重なると、チームの関係性が悪化し、生産性が落ちてしまうことにもなりかねません。
チームで起こりがちなアンコンシャス・バイアス
チームの中でよく見られるアンコンシャス・バイアスには、いくつか種類があります。その代表的なものを紹介します。
これらの種類を一つひとつ暗記する必要はありません。「あー、確かにそんなこと、あるある」と、一つでも感じていただければ十分です。
【職場の人間関係や仕事に影響する代表的なアンコンシャス・バイアス】
確証バイアス
自分の都合のいい情報にばかりに目がいってしまうステレオタイプ
人の属性や一部の特性をもとに先入観や固定観念で決めつけてしまうハロー効果
相手の一部の調書ですべてがよく見える正常性バイアス
周りが変化していたり、危機的な状況が迫っていても、「私は大丈夫」と、自分に都合のいいように思い込んでしまう権威バイアス
権威ある人の言うことは、間違いないと思い込むコミットメントのエスカレーション
過去の自分の意思決定を正当化してしまうアインシュテルング効果
慣れ親しんだ考え方やものの見方に固執してしまう集団同調性バイアス
(「アンコンシャス・バイアス」マネジメント 最高のリーダーは自分を信じない|守屋 智敬|かんき出版)
周りと同じように行動してしまう
アンコンシャス・バイアスを知れば、対処ができる
アンコンシャス・バイアスに対する感度を上げる3冊
アンコンシャス・バイアスの存在を知れば、アンコンシャス・バイアスに対処することができます。日常に潜む様々な思い込みへの感度を高められる本を3つご紹介します。
「アンコンシャス・バイアス」マネジメント
最高のリーダーは自分を信じない
(守屋 智敬|かんき出版)
アンコンシャス・バイアスとは?なぜ人は思い込みや偏見を持ってしまうのか?という疑問から、アンコンシャス・バイアスを知り、どう対処するか、バイアスに振り回されないチームになるには?まで、「無意識の思い込み」の基本をおさえる入門書。平易な内容です。
早く絶版になってほしい #駄言辞典
聞いた。言われた。言ってしまった。無意識の思い込み。
(日経×woman|日経BP)
「男らしく」「ママなのに」「若手なんだから」・・・性別や年齢などを根拠にした固定観念、思い込み、偏見、差別的ふるまい・・・。ハッシュタグ“#駄言辞典”で投稿された、おもしろいけど笑えない、本当にあったイタイ発言集です。
FACTFULNESS(ファクトフルネス)
10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
(ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド|日経BP)
本のタイトルどおり、「事実(データ)に目を向けよう」という一貫したメッセージ。徹底してそう訴えるのは、人はだれでも、期待や恐怖から来る思い込み(バイアス)があるから。確かなファクト(事実、データ)によって、大衆の思い込みを次々に暴いていく、目から鱗の一冊。
まずは自分のバイアスに気づくことから
アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)は日常の中にあふれています。そして、アンコンシャス・バイアスは誰にでもあります。過去の経験から、無意識のうちに自分なりの「考え方」や「ものさし」を知恵として身につけていくことは、とても自然なことだからです。だからこそ、私たちは気を付けなければなりません。
なんとなく相手と話がかみ合わない時や、なんだか相手の表情が曇ってきた時には、「もしかして、何かお互いに見えていないことがあるかも?」「自分が決めつけてることや、思い込みはないだろうか?」「ほかに相手に伝えたほうがよいことはないかな?」と自分に問いかけてみる。そんなことから始めてみましょう。
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– 思い込みを捨てて、副業プロ人材とチームを組んでみる –
投稿者プロフィール
- パイオニア→三菱総合研究所→現在はソニーグループで組織開発/人材開発に携わる。シニアマネジャー。2020年~2022年、副業でJOINSに参画。組織を越えて、“個”として働くことに一歩踏みだす皆さんを全力で応援。DDIファシリテーター(コーチング)、キャリアカウンセラー(CDA)、ワークショップデザイナー。
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無意識のうちにやってしまう
思い込み、決めつけ、押しつけ